全国から日本酒の酒蔵110蔵が集い、日本酒を味わえるイベントが六本木ヒルズで開催された。サッカー元日本代表の中田英寿氏が企画・プロデュースするイベント(CRAFT SAKE WEEK)で“日本酒”を引き立てる空間が求められた。 議論した末にたどり着いたコンセプトが“縄”。2017 年“桜”、2018 年の“竹”に次いで、“日本らしさ” を彷彿させる素材である。古来より、祭事や日常的な生活の中でも幅広く用いられてきた縄は、日本酒製造の際にも欠かせない資材であり、日本独特の文化であると考えた。 設計を進めるにあたり、 縄を張り詰めてしまうと風の影響を受け、既存屋根に大きく負担をかけるため、風の逃がし方を加味しながら形状検討を行った。 線材である“縄”を上部二点で結び、シャンデリアのような形状にすることで全体的にボリューム感を持ちながらも、浮遊感を持った軽やかな空間表現を試みた。シャンデリアのスケールを縦に伸ばしたり、横長にしたり、あるいは、 地面までつけたりすることによってピッチが変わり、光の当たり方、風による動き、二次曲線が変化し、1つ1つのシャンデリアが違った表情をだす。一見、会場 内に独立するような空間が、仕事から帰る人やタクシーに乗っている人、偶然この地に訪れた人も遠くからの見え方もアイコニックで印象的な風景となる。
Craft Sake Week
Architecture
- Title
- Craft Sake Week
- Date
- 2019.04.19 - 2019.04.29
- For
- exhibition
- At
東京都,六本木ヒルズアリーナ
- Size
- 1,140㎡
- Status
- Completed
- Website
- https://craftsakeweek.com/
Staff
- Direction
- 永山祐子
雨宮脩大 - Photo
- Satoshi Takae