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千葉県勝田台の店舗兼住居。1階は手前にパティスリーと、奥に厨房、2,3階はオーナー夫婦と2人の子供、4人家族の住居となっている。1階手前の店舗部分の上部は1層分の空気の層をもうけ、3階住居がその上に配置される断面構成となっており、1階前面道路から見ると、店舗の上に住居のボリュームが浮いているように見える。この空気の層が昼間は店内に自然光を落とす役割を持ち、夜はこの隙間から宝箱が開いたように光が溢れ、それぞれの時間で光の層をつくる。店舗の屋根はガラス貼りとなっており、下から住居部分の下部が見える。店舗は前面道路に面した部分の壁の高さが1.8mとなっており、店内の奥に進むにつれ高くなっている。道路との境界を一般のブロック塀の高さ程度とする事で店内は塀に囲まれた空き地のような場所となっている。
店舗と、その上に浮かぶ住居は一つの建物ではあるけれど、一方から他方を外から眺めるような視点があり、各々が独立した存在となっている。それぞれの場所は周辺環境に対して違う距離感をもっている。店舗は低い塀で囲まれただけの街路から続く外部的な空間。住宅は街路から浮いており、街路側が壁となっているので直接周辺の住宅が見える事はなく、より浮遊感のある周辺から少し切り離された場所となっている。そんな中で住居空間は風道を造る事で風と音だけは通り抜け、街の気配が感じられるようになっている。建物を建て替える以前の住宅(1階店舗、2階住居)訪問の際、南の街路側のカーテンは道からの視線を気にして閉め切ったままとなっていた。また、小さい子供の走る音が下階の店舗に響く事を気にしていた。そういった問題点の解決も今回の構成を決めるきっかけとなっている。
店舗から住居に移動した時に気持ちの切り替えがあるように長く変化のあるアプローチとしている。公共性の高い場所から周辺環境から切り離された独立性の高い場所、周辺との距離感をシチュエーションによって変える事で1日の大半を過ごす事となる一つの建物内の、働く空間と家族と過ごすプライベートな空間に流れる時間に変化を与えたいと思った。

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